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「顧客が本当に必要だったもの」はどうやって作られるか

はじめに

顧客の求めているものを実現させるために要望を的確に捉えることは難しい、よく言われる。 それを表現させた以下の図は有名だろう。

有名な顧客が本当に必要だったものの図

引用: https://www.casleyconsulting.co.jp/blog/engineer/4334/

また、ソフトウェア業界では「必要だったもの」を提供したとしても抱えているユーザー数が多いと「必要だったもの」が、人によって「不必要なもの」と捉えられたり、求めているものと違ったりユーザーの捉え方次第で複数の捉えられ方をする。

ここではサービスを提供する上で、取り巻く考えをまとめていきたい。

ソフトウェア開発における「本当に必要だったもの」を実現するために考えること

ここでは表で一覧を表す。それぞれの詳細は別の記事にまとめている。

制約条件

制約条件内容
時間納期。実装期間。
予算制作にかかる予算はどれくらいか。人的リソース、物理的リソース。
実装難易度実装難易度とそれに取り組む人間のスキルが足りているか。
保守コスト保守し続けることが可能なものか。
運用コスト継続的に運用し、運用トラブルが発生した場合にリカバリー可能か。
心理負荷成果物に対して実装者、運用者、顧客がフラストレーションを感じていないか。
物理負荷成果物自身と成果物と結合したシステムがどれくらいの負荷に耐えられるか。

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事前調査と設計

調査項目内容
前例・類似物類似のシステムやサービスが内外に存在しないか確認。前例踏襲しない場合はなぜか。
ユーザーヒアリング顧客が求めているものを直接聞き出す。アンケートや電話など。
統計データ顧客の求めている「もの」対して統計データから何らかのパターンを抽出できるか。
ペルソナ製作者側が認識しているユーザー像を構築する。

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成果物の期待値

期待値内容
抽象度必要としているものが適切な抽象度か。「真に必要なもの」が見えにくくなっていないか。
スケーラビリティ他に応用が効くものとして扱えるか。扱えない場合はなぜか。
UI/UX「制約条件」と「調査」の結果を踏まえたものになっているか。

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フィードバック

フィードバックの種類内容
レビュー直接感想を送ってもらう。もしくは SNS などで収集すること。
数値計測CVR や CTR、その他、定量的かつ継続的に計測できること。
KPTリリースされるまでのフローや成果物に対して良い部分、改善したい部分を振り返る

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思想と五感

項目内容
直感「制約条件」や「調査」を踏まえた上で顧客の想像を超える考えがあり、競合  と一線を画す考え。
思想会社やサービスの方針に従い、「制約条件」「調査」を覆すもの。
推論「制約条件」と「調査」ができない、もしくは度外視したときに「〜だろう」と予想すること。

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改善と撤退

項目内容
改善設計顧客の求めているものと乖離が深い場合にどのように改善するか。
撤退基準「制約条件」を満たさない場合や、利益相反や、顧客の求めているものと違った場合など、どのレベルで撤退するか

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参考